正答1
解説
正解は1です。
オージオグラムから難聴の型を読み取り、聞き間違えやすい語音を予測する問題です。
図では、右耳(○)と左耳(×)がほぼ同じ形をしています。
125〜500Hzは約15〜20dB、1,000Hzは約30dBで低音域は比較的保たれています。
1,000Hzを超えると急に悪化し、2,000Hzで約60dB、4,000Hzで約75〜80dB、8,000Hzで約95dBの高音急墜型の難聴です。
【選択肢別解説】
1:○ 「き」と「ち」は聞き間違いが予想されます。
/k/の破裂と/tɕ/の摩擦はどちらも無声子音で、その手がかりは高い周波数にあるため、高音域の難聴では区別が難しくなります。
2:× 「わ」と「ば」は聞き間違いが少ない組み合わせです。
有声音で、区別の手がかりとなる音の変化が保たれた低〜中音域にあるためです。
3:× 「あ」と「え」は聞き間違いが少ない組み合わせです。
母音はエネルギーが大きく、区別に必要なフォルマントの多くが比較的聞こえる帯域にあるためです。
4:× 「ま」と「ぱ」は聞き間違いが少ない組み合わせです。
「ま」の鼻音の響きは低い周波数にあり、保たれた低音域で聞き分けられるためです。
5:× 「さ」と「な」は聞き間違いが少ない組み合わせです。
「な」には低い周波数の鼻音の響きと声帯振動があり、無声の「さ」とは低音域で区別できるためです。
【ポイント】
高音急墜型の難聴では、/s/、/k/、/t/、/tɕ/などの高い周波数に手がかりがある無声子音の聞き分けが難しくなります。
母音や鼻音は比較的聞き取りやすいことも押さえましょう。
【用語】
オージオグラム:純音聴力検査の結果を、周波数ごとの聴力レベルとして記録したグラフである。
高音急墜型:低音域の聴力は保たれ、高音域で聴力が急に落ちるタイプの難聴である。
無声子音:声帯を振動させずに出す子音で、高い周波数の成分を含むものが多い。