正答4
解説
正解は4です。
転倒という説明に合わない多発外傷(硬膜下血腫・骨折・多数の皮下出血痕)から、児童虐待を疑う事例です。
虐待が疑われる場合は、子どもの安全確保を最優先に対応します。
この問題は誤っている対応を選ぶので、○ が答えです。
【選択肢別解説】
1:× 栄養状態の評価は適切な対応です。
ネグレクトを伴うことが多く、成長や栄養の状態は虐待を判断する重要な情報になります。
2:× 家庭環境の確認は適切な対応です。
養育者の状況や生活環境を把握することは、リスク評価と支援に欠かせません。
3:× 受傷時の様子を両親からよく聴取することは適切な対応です。
説明の内容と外傷の程度・部位が合うかどうかが虐待を疑う手がかりになります。
4:○ 親に付き添い入院を勧めることは誤った対応です。
虐待が疑われる場合は、加害の可能性がある保護者と子どもを分離して安全を確保する必要があります。
5:× 児童相談所への通報は適切な対応です。
児童虐待防止法では、虐待を受けたと思われる児童を発見した者に通告の義務があります。
【ポイント】
虐待の通告は「疑い」の段階で行う義務があり、確証は必要ありません。
乳幼児の硬膜下血腫や新旧混在した多数の外傷は、虐待を強く疑う所見です。
【用語】
硬膜下血腫:頭蓋骨の内側にある硬膜と脳の間に血液がたまる状態で、頭部外傷でみられる。
児童相談所:児童に関する相談に応じ、虐待対応や一時保護などを行う児童福祉の専門機関である。
皮下出血痕:皮膚の下で出血が起きて生じるあざのことで、外力が加わったことを示す手がかりになる。
ネグレクト:子どもに必要な食事や世話、医療などを与えずに放置する虐待である。