正答1
解説
正解は1です。
鼓膜所見は中耳疾患の鑑別に重要です。
それぞれの疾患で鼓膜がどのように見えるかを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 慢性化膿性中耳炎は、鼓膜に穿孔が残り、耳漏を繰り返す疾患です。
穿孔を通して中耳腔が見えることもあります。
2:× 滲出性中耳炎では、中耳腔に液体がたまり、鼓膜は内陥したり黄色や琥珀色に透見されたりします。
通常、鼓膜に穿孔はありません。
3:× 耳管開放症では、呼吸に合わせて鼓膜が動揺する所見がみられます。
鼓膜に穿孔はありません。
4:× 耳硬化症はアブミ骨の固着による伝音難聴で、鼓膜は通常正常です。
5:× 耳小骨連鎖離断は耳小骨のつながりが外れた状態で、伝音難聴を生じます。
鼓膜は正常であることが多く、穿孔が特徴ではありません。
【ポイント】
鼓膜が正常な伝音難聴は、耳硬化症・耳小骨連鎖離断・耳小骨奇形などが代表です。
滲出性中耳炎は小児の難聴の原因として多く、言語発達への影響の点でも重要です。
【用語】
鼓膜穿孔:鼓膜に穴があいた状態で、中耳炎や外傷などで生じる。
慢性化膿性中耳炎:鼓膜に穿孔が残り、耳漏を繰り返す中耳の慢性炎症である。
滲出性中耳炎:鼓膜の奥の中耳腔に液体がたまり、聞こえが悪くなる中耳炎である。
耳管開放症:耳管が開いたままになり、自分の声が響くなどの症状をきたす疾患である。
耳硬化症:アブミ骨が固着して動きにくくなり、伝音難聴をきたす疾患である。
耳小骨連鎖離断:外傷などで耳小骨のつながりが切れ、音が内耳に伝わらなくなる状態である。