いろいろな変圧器に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
(1) 単巻変圧器は,一つの巻線の一部から端子が出ており,巻線の共通部分を分路巻線,共通でない部分を直列巻線という。
三相結線にして電力系統の電圧変成などに用いられる。
(2) 単相変圧器3台をΔ-Δ結線として三相給電しているとき,故障等により1台を取り除いて残りの2台で同じ電圧のまま給電する方式をV結線方式という。
V結線にすると変圧器の利用率はおよそ0.866倍に減少する。
(3) スコット結線変圧器は,M変圧器,T変圧器と呼ばれる単相変圧器2台を用いる。
M変圧器の中央タップに片端子を接続したT変圧器の途中の端子とM変圧器の両端の端子を三相電源の一次側入力端子とする。
二次側端子からは位相差180度の二つの単相電源が得られる。
この変圧器は,電気鉄道の給電などに用いられる。
(4) 計器用変成器は,送配電系統等の高電圧・大電流を低電圧・小電流に変成して指示計器にて計測するためなどに用いられる。
このうち,計器用変圧器は,変圧比が1より大きく,定格二次電圧は一般に,110V又は110/√3 Vに統一されている。
(5) 計器用変成器のうち,変流器は,一次巻線の巻数が少なく,1本の導体を鉄心に貫通させた貫通形と呼ばれるものがある。
二次側を開放したままで一次電流を流すと一次電流が全て励磁電流となり,二次端子には高電圧が発生するので,電流計を接続するなど短絡状態で使用する必要がある。
正答3
解説
正解は(3)。
スコット結線変圧器はM座変圧器とT座変圧器を用いて三相電源を二相電源に変換するもので,二次側からは互いに位相差90度の二つの単相電源が得られる。
選択肢(3)は「位相差180度」としており,この点が誤り。
単巻変圧器の分路巻線・直列巻線の説明,V結線の利用率が約0.866に減少すること,計器用変圧器の二次定格電圧が110Vまたは110/√3Vであること,変流器の二次側を開放してはならない理由はいずれも正しい記述である。
よって誤っているものは(3)。